La Maison avec du coeur

フランスの友人夫妻が HEART&HOMEを「La maison avec du cœur」と 素敵に表現してくれました。
彼らの 私たちに対する想いに 感謝の意を込めて Blogタイトルにしました。

日常のこと

ブックキャビネット

3.11東北震災前後に2度お届けに訪れて以来 久々に福島にお住いの方からのご依頼がありました。         いつも私たちの HPのブログを丁寧にご覧いただいています。 ご依頼は¨ガラス扉のブックキャビネット¨です。 きっと ご自分の大切になさっている愛読書を並べて頂くためのものだと思います。              ご要望の詳細をお聞きしすぐにデザインに取りかかりました。                        シンプルな構造だけに各パーツのサイズバランスには注意しながらデザインを考えました。

 

 今回のモールディングは 特徴的になっているデザイン。                         いつものことながら 手のかかりそうなデザインを考え出すものだと感心?しながらチャレンジ !!                はたして上手く仕上がるかという思いから最初に取りかかりました。                      モールデング この創りだけでも数日は要する作業となりました。

 

 用材は仏産ホワイトオーク しばらくはそれぞれの部材をサイズに合わせ制作準備することに費やしています。

 

 工程上 パーツによっては組立前の段階でペイントしておくと塗り斑が無く隅々がきれいに仕上がります。 

 

 組立  要所要所直角になっていることを確認しながら圧着していきます。

      ご要望の円形デザインの脚。 手作業で丸く形成した後旋盤で形を完成させます。

 

 正面の両サイドは角を丸くしています。 手触りで確認しながら加工面をなじませるようにサンディング。   専門的に言うと機械的に専用のビット(形成された刃)で加工するものですが オリジナルに徹して独自な形状を創り出しています。 

 

本体が組みあがり本格的なペイントに入ります。 ダークな色だと2度塗り位で終わるのですがホワイト系になると3~4回塗りになります。 

 

  全体的に2度塗りが終わった状態。  モールディングの形状もはっきりと見えるようになってきました。

 

 これは 勝手な想像の域を越えませんが  たとえば 装丁の素敵な本たちやお気に入りの洋書 ・・・            私だったら断然バラに関するあれこれを集めた本たちが欠かせませんが ・・・                 そんなことを想い描きながら日々コツコツと制作を進めています。 

 

  もうすぐ完成です。

 

 

日常のこと

ローズガーデンのフェンス

バラ苗が休眠中にフェンスを制作しています。                               完成すれば長さ9mになりますが 一次として長さ3.2m高さ2.3mの制作です。                  イギリス・コッツウォルズ地方のバラ園を訪れた時のイメージをたどりながらデザインを考えています。

下地材(シーラー)を塗布した後ペイントするのですが屋外設置とあって隅々の塗布むら・残しがないように注意。

     設置の際には 柱の箇所に金属の棒?を取付け腐食対策を施します。

 

 

 

世界にたったひとつの家具

テーブル 完成

横浜の前田様。 Webデザイン制作をなさっていることで 使い勝手が良いようにとご希望でこのような形の   テーブルデザインになっています。    高さ600㎜×幅・奥行き600㎜サイズで2台 

脚デザインについては ¨可能の限り¨とのご要望でしたが チャレンジするかのようにとりかかりました。

難儀したのは縦にラインを入れるところです。 丸い形だけでなく裾になるほど細くなっている形状に縦方向に  5本の彫りこみ線を均等に入れる方法は ?? と ・・・  

       他の作業をしながら数日考えたあげく考案したものです。 

 

   完璧なガイド !!   このようにして未知の分野にチャレンジすることは 難しいほど好きかな?

 

世界にたったひとつの家具

チェスト 完成

 

早くに完成していましたが、やっとアップしています。                           最初に送られてきたご希望のデザインですが 何かしら自分の作風に似かよっているなと感じていたところ      以前のブログ掲載の画像をもとに図案化加工して知らされたものでした。 なるほどね!って感じ。

        設置場所の寸法に合わせピタッと収まるように 実寸を割出し図案化し制作にとりかかりました。 

 

   引出しの中は細かく整理出来るように工夫。 用材はウォルナットを使っています。

 

 

可動式の棚板。 用途に合わせ およそ2㎝刻みで上下にコントロール。 棚受けも味気ない金属のダボと違い、  重さにも強く一つのデザインとしています。

 

   引出しの¨ノブ¨ 32年前フランス・アヴィニョンで買ったもの。 ようやく登場できました。

用材として仏産のホワイトオークを使っていますが 硬くて手作業では時間もかかります。            ペイントの状態も経年と共に雰囲気が出てきて楽しみになります。

   現在進行中のテーブルも完成状態にあり 近日の内にお知らせ出来ると思っています。

日常のこと

キリシタン弾圧と島原・天草一揆

富士山初冠雪の2日前のこと。 以前から関心を持ち続けていた長崎県南島原市にある¨原城¨に行ってきました。

 1637年、飢饉や重税に耐えかねた有馬や天草の領民たちによる島原・天草一揆が勃発した舞台になった所です。  キリシタン農民38,000人に対し幕府側12万人。 幕府側の総攻撃を受け全滅したという歴史的な「原城」です。        潜伏キリシタン関連遺産として世界文化遺産になっています。

 仕事の関係もあり羽田を朝の便で発ち翌日の夕刻には戻るという強行軍でしたが               長年の念願がかない満足の旅(?)になりました。

 

 長崎空港には昼前に到着。 レンタカーを借り南島原市にある¨原城¨を目指します。                    

     道中雲仙を経由しますが 関連あるということで立ち寄ることにしました。                     

 島原半島はキリシタン大名有馬氏の治下でキリスト教が栄えましたが 禁教時代になると             迫害の地へ変貌していきました。 ここ雲仙では1627年から5年間 雲仙地獄が迫害の道具として使われました。                    キリシタンに信仰を棄てさせるため拷問・処刑が行われました。                        熱湯をかけたり 煮えたぎる湯壺の中に投げ込んだりしたという・・・

                                キリシタン殉教の碑

 

長崎空港からおよそ2時間で目的地「原城」に到着。                              検索してある程度認識はしていましたが 長い間想い続けていただけにその場に立つと感慨深いものがあります。 

               天草四郎たちが籠城した原城跡には随所に乱の痕跡が残っています。

  天草四郎像   

若い四郎(16歳)は一揆勢に大将として担ぎ上げられて神格化されていったのかもしれません。           落城後に捕らえられて斬首され長崎でさらし首にされたと記されていました。

                                      天草四郎の墓

 

 佐分利九之丞は鳥取藩池田家の家臣で使者として息子らと共に有馬の地に来た人物。                幕府軍の総攻撃の時に討ち死にしたと記してあります。

幕府軍は城内の兵糧が尽きたとみるや 2月27日総攻撃を開始。 翌日、原城は陥落しました。              一揆勢のほとんどが戦死し生き残った者も老若男女問わず処刑されました。 幕府は原城を徹底的に破壊しました。

2008年3月24日付のブログ「長崎街道の温泉宿場町」に 剣豪¨宮本武蔵¨の名を記していましたが       その記述には幕府軍として¨原城¨に討伐に行く途中に立ち寄ったとありました。               「そうなんだ~」と漠然ながら同じ空間にいる自分を重ねているような不思議な気持ちでいましたがその「原城」の記述に宮本武蔵が載っており リアルに自分の中で何だか¨点と点¨が結ばれたような感覚に満たされました。    ただその戦いの中で「宮本武蔵は一揆勢が投げた石があたり退散した」とあり・・・               それを知った時ちょっと微妙な気持ちになったのかな ??

                    長崎空港を離陸。 眼下に波おだやかな大村湾

アクセスを考えると簡単には現地に行こうと思えないのですが 今回トンボ帰りにしても実現できたのは      LCC のキャンペーンのおかげでした。 ひとりの片道分の航空運賃よりも安く2人が往復が出来たことでした。  

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