都内にお住いの中島宅から依頼の食器棚。 最初からあった作り付けのカウンターを撤去しそこにピッタリ収まるように設置します。 幅2020㎜ 高さ1960㎜ 奥行き470㎜ 用材はマリタイムパイン(フランス・ランド地方の海岸にナポレオン三世が防砂林として植林したのが現在のマリタイムパインの森の始まり。) フレンチスタイルで大きなサイズ。 貼り合わせの既成の軽い家具と違い20㎜厚の無垢材で創る家具は重量感・存在感タップリになります。
本体の大きな部材と扉・引出し等の部材を並行して準備しながら進めています。 創るサイズに合わせるように細かな幅決めをしバランスを見ています。 実際はもっと細々した作業があるのですがかなり省略致し方ありません。
幅2メートルサイズの本体の組立には一気にクランプ・ハタガネを沢山使って圧着させるのですが用具の使い方によっては¨ズレ¨が生じて変な角度が発生しその修正に追われてしまいます。
フレンチスタイルの中で顔になる部分のモールディングの加工。 長さ2mの用材を手作業で均等に削り創り上げていくのも熟練技術 ? です。
組立が進むほど固定されていくので水平・垂直のチェックは最も大事。 妥協は許されません。
今回は扉のデザインに力を入れています。 結構凝ったものになっていますが制作プロセスには一番時間をかけています。 中島宅ではこの食器棚とは¨別に¨ 雰囲気を合わせたいという事でキッチンカウンターの扉5枚を同じ意匠で制作しています。
ペイントした状態。 金具を付けていきます。
棚板は可動式でレイアウト自由。
多機能になっておりプリンターを収納。 必要に応じて出せる仕組みになっています。 背面には配線の準備も。
引手取手は磨き上げた真鍮製 薬品を使いアンティークっぽく処理して取付ます。
少し広めの引出し 中枠は自在で用途に合わせ整理に便利。
完成状態。 ペイントに関しては3~4回の塗布をしています。 別の制作をしながらですがおよそ2ヵ月の期間を要しています。 この後中島宅(マンション7階)にて設置作業になりますが大変そうです。