東京・二子玉川、高層ビルの谷間にある 住宅街の一角で MARCHEが開かれました。
フランスの 蚤の市をイメージした空間です。
焼きたてのスコーンを売るお店や ハンドメイドのナチュラル雑貨を扱うお店も たくさん
出店していて カラフルなテントの下に 飾られ 並べられた あれこれは どれもセンス良く
そのたびに 足を止め見入ってしまいました。
手作り好きの私には たまらない魅力を持つ物も多く とても刺激的でした。
会場にいる間中 “かわいい” “素敵”の連続。
心の中で「またイベントしたいなぁ」 次にする時は “こんなふうに” “あんなふうに”と
イメージがどんどんふくらんでいきます。
木工の仕事を始めてすぐの頃から 「清泉寮」で宿泊型の家具教室をさせていただくようになり
このポール・ラッシュ祭にも何度も出店しました。
忙しさで出店もままならなくなって ずいぶんご無沙汰していましたが、久々に行ってきました。
牧草地全体がまさにアメリカンスタイルのイベント会場になっていて、出店していた時には
できなかった お店巡りを楽しんできました。
会場は 飲食ブース・国際交流ブース・クラフトブース・ステージから成り立っていて
クラフト市では 51店ものさまざまなクラフト作家のテントが並んでいます。
いろんな作家さんとお話ししながら、自分たちのあの頃と重ね合わせ 懐かしいような感覚と
作家さんたちの ひたむきさに 初々しささえ感じてしまいました。
清里・清泉寮は 私たちにとって 「はじまり」 の地です。 たくさんの方たちとの出会いが
ありました。
今ではKEEPの理事になっていらっしゃる桶本さんは その頃の「清泉寮」の支配人。
経験の浅い私たちに 親身になり協力してくれました。 家具教室のために貸してくれたホールが
木くずだらけになってもイヤな顔もせず 一生懸命になってくれたスタッフの方たちもそれぞれが
今では清泉寮の中で 重要なポストについています。
~ Do your best and it must be first class ~
最善を尽くせ そして一流であれ
ポール・ラッシュ博士のこの熱き精神が 不毛の清里をここまでにしてきました。
その清里に また 私たちの「原点」もあるのだと 思っています。
ちなみに、今回一番気にいったのは 羊毛フェルトの Wool Zoo さん。 その手から作り出される
動物たちのかわいいこと。
娘は 体験でウサギを作らせてもらいました。
私たちが家具を作り始めた頃
もう 20年近くの年月が経ちますが・・・
カントリースタイルという言葉さえ まだ確立されていないような時でしたが その頃は ペイント
家具を望む方は ほとんどいませんでした。
それが 日本のライフスタイルの中に 「カントリー」 がしっかりと根づき 認められてくると
カントリースタイルでも たくさんの枝葉が出てきています。
そして今、フレンチとナチュラルが最も旬なスタイルになっています。
だからでしょうか ? ペイントに対する意識が変わってきています。 ずーっと ペイント家具を
作り続けている 私たちとしては うれしい限りですが、何故かその色は 「白」 に集中しています。
ひと言で「白」と言っても さまざまなニュアンスの 白 があって、
それが ベースとなるパイン材の飴色とうまく調和して、
はじめてHEART&HOMEのペイント家具になるのです。
今回、「白いカップボード」をオーダーして下さった東京・葛飾区の佐藤さんは新婚ホヤホヤです。
すっきりしたインテリアがお好みで リビング・ダイニングには家具らしいものをまだ置いていない
とのこと・・・ それだけに、唯一の家具として私たちの作るカップボードを選んで頂けたことは
何より光栄に思っています。
多忙を極めるお仕事の中、山梨まで足を運んで頂き 打ち合わせをしました。 私たちとしても
実際にパイン材に触れていただき ペイントも自分の目で見ていただけたことは 制作する上で
とてもスムーズに作業できるので とてもありがたいのです。
今の作業プロセスは、ベースになる大事な部分の構造組み立ての最中です。 全体にパイン無垢を
使っているので 将来的に湿気・乾燥の影響を受けることを踏まえ 技術的な対策を密にします。
幅/1500mm 高さ/1950mm
用材/北米・オレゴン州産ポンデロサパイン
ここまで来ると これからは各パーツの取り付けに入ります。 どんどん完成に向かいます。
小さな小さな手作りを楽しんでいます。 時間の空いた時に少しずつ・・・
基本的に手仕事が好きな私は 思い出したように道具を広げては 何かしら“作る”ことに夢中に
なります。 それは 編み物や手縫いや刺繡だったりします。
運命的な出会いをした STENCIL は 今では仕事になっています。
ここのところ夢中になっているのは COUTURE (手縫い)です。
気に入って集めた布やレースやビーズたち・・ 今まではお部屋のディスプレイの中に収まっていた
あれこれを使って何か作りたい“想い”に駆られ考えたあげく自分で育てたラヴェンダーのポプリを
入れるサシェを作ることにしました。(たいそうに考えるほどの物でもないのだけれど・・)
作り出したらもう自分の世界にどっぷりと入って布やレースと格闘です。
イメージを決めてチクチクと一針一針地道な作業の連続です。
和裁上手の母から見れば 指抜きもなしで危なっかしい手つきの私の運針ですが そこは気持ちで
カバーして とうとう出来上がった第一作目が“ なかなかどうしてカワイイ ”とおだてられ、長女に
プレゼントするはめに・・
がぜんやる気がでてきて 次々と作り続け チクチクしながら もう次のアイデアが浮かんできます。
初めはレース飾りだけだったものが お花をつけてみようということで 直径4cmのまあるい布から
指がつりそうな思いをして作った それはそれは小さな布花。
仕上がりはなんと15mmです。
よくやったと自分で自分をほめながら 大きさを変えてたくさんの花を制作しました。
夜な夜な TVを観ている娘の横で ひたすらチクチクです。 布花の次は刺しゅう糸でステッチも
いいナとか ボタンつけてもカワイイかも・・ そんなに作ってどうするの?って感じですが
きっとお友達やお客様や何やかやで あっという間に手元から消えていくことでしょう。
こんな気ままな手作りが大好きです。
私の小さな手作りに興味津津の10才の娘は 私が道具を広げると自分も早速新品のソーイング
ケースを持ち出して何やら始めます。 最初は私が手伝って型紙作りやらをしていたのですが
最近では簡単な物なら自分ひとりで本を見ながら作れるようになりました。
もう少ししたら編み物の季節です。 この冬は編み物レッスンをしようかと秘かに考えています。
いつもしかってばかりいるダメな母親の私が 娘にしてあげられることって これくらいかな?
まあ それでもいいか・・・
7月に 白いカップボードを制作納品した神奈川県・川崎の加藤さん。
カップボードも お部屋の中にしっくりと馴染んできたようです。
そんな加藤さんから 次に欲しいものとして、「ローテーブル」という お声をお伺いしては
いたのですが… せかすのもと 思いつつ待っていたところ
“ やっぱり 早く ローテーブルを・・・”と 再度ご連絡 頂きました。
カップボードの存在で やはり、気にしていた 『今 使っているローテーブルの違和感が』 増大
したようです。 家具の持つ力ってすごいものですね。
加藤さん宅は 外観からフレンチスタイルなので 私たちの家具と相性が良いのでしょう。
お部屋の中も 少しずつトータルコーディネイトしていきましょうね。
さて、本題の “ ローテーブル ” です。
ぜひ Provence Tile を使って欲しいとの要望で タイルトップでデザインしました。
それぞれの部材が整いつつあり 組み立てもそろそろ始まります。
一つ一つのパーツを形造りながら 想います。
加藤さん家族の一員になっている このローテーブルのこと