きれいにペイントされると こんなにも違う表情になるものかと いつも 作り手の私たちでさえ驚かされます。
高さ 800㎜ 幅 980㎜ 奥行き 300㎜ と コンパクトながら その奥行きのせいかとても品良く仕上がりました。 取手も Card frame pullから真鍮をアンティーク処理したノブに変更し ペイントで本体との違和感をなくしています。
きれいにペイントされると こんなにも違う表情になるものかと いつも 作り手の私たちでさえ驚かされます。
高さ 800㎜ 幅 980㎜ 奥行き 300㎜ と コンパクトながら その奥行きのせいかとても品良く仕上がりました。 取手も Card frame pullから真鍮をアンティーク処理したノブに変更し ペイントで本体との違和感をなくしています。
最終的には神戸の北口宅で完成させるキッチンボード。 上下分割で制作しているのですが 重さ・大きさもあり事前にリハーサルして確認しておかなければなりません。 ペイントを施した後 硝子を入れ金具を取り付けます。
神戸 北口宅のサイドチェストは 白木状態でほぼ完成しています。 高さ870mm・幅980mm・奥行き300mmと 比較的コンパクトサイズになっています。 扉があるものと全部引出しのデザインを提案させて頂きましたが リビングのテーブルのそばに置くということで今回の選択になっています。
接合部は深さ2mmの溝を掘りズレが発生しないようにしています。 何段かの引出しを設けている場合 ノギスを手に左右狂いがないように完璧を目指します。
スピンドルは創るデザインに合わせ加工しています。
引出しは 深さ13㎝と16㎝の2種類。
ペイント前の完成状態。
合板と違い無垢材は経年変化する楽しみがありますが 室内環境によってはその影響を受けることも考え 天板等彎曲・ひび割れを発生させないよう施しています。
特徴あるデザインをピックアップしました。
取手も 今回は Cardframe Pullを予定しています。 引出しの中味にあわせてCardを挟み込んでおけば 小さな物たちが迷子にならず 家族みんなが一目で引出しの中味を知ることができますね。
創りも 細かなディテールにこだわり 手の込んだ仕上げになっています。 この後の ペイント仕様ではすっかり雰囲気も違ってしまうでしょう。
ラフデザインでは蝶番を用いた扉でしたが ボードのサイズが幅1200mmあり その扉になると制約のあるキッチンでは何かと支障をきたすのではと横スライド式に変更しています。 耐震も考え 天井との間に中途半端な空間を作らないように完成すれば高さ2300mmの外国サイズになっています。 隙間の処理をすればボード単独の倒れはありません。 電子レンジ・炊飯器を設置する関係で全体のデザインバランスをとるのに時間を費やしています。 作業の面では 蝶番を用いた扉の構造の作りと違い横スライド式になると一変して複雑になり 時間も大幅に変わってしまいます。 トップのモールディングや扉の制作には相当の時間をかけていますが デザインの大事な箇所だけに妥協はありません。
歪みガラスを用いた扉になります。
棚板の作りは 彎曲を発生させないよう 板目で分かるようにタテ・ヨコで固めています。 手間はかかりますが いつもやっている通りです。 棚受けの構造も独自のものですが 一般的な金属のダボと違い かなりの重さに耐えます。 このような構造的な部分について以前は見せることもなかったのですが いつの間にかオープンになっています。 2㎝刻みで棚板の位置を帰られます。
ここまでが上の部分
下部は電子レンジ・炊飯器を置くスペースと引き出し・収納部の創りになっています。 最終的には上部を合体させて完成させます。
引き出すとテーブルになり物を置けるようになっています。 引き出しにはスライドレールを用い 重いものでもスムーズに出し入れできるようにしています。 背板や細かな細工はこれからですが もう少しで完成です。
神戸の北口宅に ダイニングセットをお届けしてから10数年がたちました。 久しぶりに受話器の向こうから聞こえた奥様の元気な声に こちらも自然と笑顔になります。 思いきって 今まで使ってきた家具たちを入れ替えようというご相談でした。 キッチンボードから始まり サイドボード・TVボード・・・ 小さなものではカトラリーケースまで。 ラフデザインを描きお送りすると歓喜に満ちた声で また お電話がありました。 次から次へとイメージをふくらませ 楽しみにしてくれている様子が手に取るように伝わってきます。
現在 用材の下準備の真っ最中です。
使用する用材は Maritime Pine というフランス原産のパイン。 年輪の幅が広くややあかみを帯びた大らかな風合いの材面です。
輸入された原板で 厚さ28mm×幅160mm×長さ4000mmの無節材で国内ではほとんど流通していません。
厚み23mmにカンナをかけた状態。 北米産のポンデロサパインに比べ硬いです。
4~5点の制作になると その準備だけで大変です。 その後切断・組み立てになるのですが 同時進行していると 特に小さかったり細かったりするものは どこの部材なのか分からなくなってしまいそうですが 最近は訓練されたせいか問題はありません。 ほとんど任されている状態で創る側の感覚で進めています。 作業の進捗を要所要所で画像で確認して頂きながら進めますので 気持ちは共同作業です。 これから3ヶ月間は集中集中の毎日です。
※ Maritime Pine マリタイムパイン ラテン語で海岸の松。 その名の通り砂地でも良く育つ植林木で フランス・ランド地方の海岸にナポレオン三世が防砂林として植林したのが 現在のマリタイムパインの森の始まりといわれています。