品川区の志村さんからのオーダーは ワイド 2m もあるサイドボードです。
デザインも今までとは異なり 平面的にならないように凹凸や曲面を入れています。
その 足元部分は とても手が込んでいて まあるい猫足と彫りを入れ
エレガントなフレンチアンティーク風です。
小さなデザイン画をもとにラインを描きます。 原寸大にしたときに そのデザインのバランスが
的確かどうかを判断しながら手を付けていきます。 ジグソーも感覚で切っていきます。
彫り込みはスクレーパー ( ボッシュ) を使っています。 彫刻刀やノミと違い 電気振動で
推進させるので 楽に使いこなせます。
デザインが 浮き出すように 少しずつ彫り出していく作業は根気が必要です。
デザインの起案から この猫足の完成までには相当の時間がかかっています。
丸みや膨らみを入れ その昔創られたであろうみたいな感じを求めて作業しています。
本体の組み立て。 前面のカーブラインは今回の特徴になっています。
引出しの創りも 前面がなめらかなカーブを描くように これまた彫り込んでゆきます。
スジ状の切り込みは その深さをデザインに合わせています。
天板もストレートにせず カーブラインにして一体感を出しています。
扉もまた 今回は手のかかったものに なっています。
着々と作業は進み イギリスに発注した金具達の到着を待って 仕上げに入ります。
やりがいのある作品が続き 神経は使うものの 同時に充実した気持ちになれるのも
正直なところです。