La Maison avec du coeur

フランスの友人夫妻が HEART&HOMEを「La maison avec du cœur」と 素敵に表現してくれました。
彼らの 私たちに対する想いに 感謝の意を込めて Blogタイトルにしました。

日常のこと

ハウス リノベーション ~ キッチンボード編

ラフデザインでは蝶番を用いた扉でしたが ボードのサイズが幅1200mmあり その扉になると制約のあるキッチンでは何かと支障をきたすのではと横スライド式に変更しています。 耐震も考え 天井との間に中途半端な空間を作らないように完成すれば高さ2300mmの外国サイズになっています。 隙間の処理をすればボード単独の倒れはありません。 電子レンジ・炊飯器を設置する関係で全体のデザインバランスをとるのに時間を費やしています。 作業の面では 蝶番を用いた扉の構造の作りと違い横スライド式になると一変して複雑になり 時間も大幅に変わってしまいます。 トップのモールディングや扉の制作には相当の時間をかけていますが デザインの大事な箇所だけに妥協はありません。

     歪みガラスを用いた扉になります。

棚板の作りは 彎曲を発生させないよう 板目で分かるようにタテ・ヨコで固めています。 手間はかかりますが いつもやっている通りです。 棚受けの構造も独自のものですが 一般的な金属のダボと違い かなりの重さに耐えます。 このような構造的な部分について以前は見せることもなかったのですが いつの間にかオープンになっています。 2㎝刻みで棚板の位置を帰られます。  

ここまでが上の部分

下部は電子レンジ・炊飯器を置くスペースと引き出し・収納部の創りになっています。 最終的には上部を合体させて完成させます。

引き出すとテーブルになり物を置けるようになっています。 引き出しにはスライドレールを用い 重いものでもスムーズに出し入れできるようにしています。 背板や細かな細工はこれからですが もう少しで完成です。 

日常のこと

思い切って 模様替え

神戸の北口宅に ダイニングセットをお届けしてから10数年がたちました。 久しぶりに受話器の向こうから聞こえた奥様の元気な声に こちらも自然と笑顔になります。 思いきって 今まで使ってきた家具たちを入れ替えようというご相談でした。 キッチンボードから始まり サイドボード・TVボード・・・ 小さなものではカトラリーケースまで。  ラフデザインを描きお送りすると歓喜に満ちた声で また お電話がありました。 次から次へとイメージをふくらませ 楽しみにしてくれている様子が手に取るように伝わってきます。

   現在 用材の下準備の真っ最中です。 

使用する用材は Maritime Pine というフランス原産のパイン。 年輪の幅が広くややあかみを帯びた大らかな風合いの材面です。

  輸入された原板で 厚さ28mm×幅160mm×長さ4000mmの無節材で国内ではほとんど流通していません。

  厚み23mmにカンナをかけた状態。 北米産のポンデロサパインに比べ硬いです。 

4~5点の制作になると その準備だけで大変です。 その後切断・組み立てになるのですが 同時進行していると 特に小さかったり細かったりするものは どこの部材なのか分からなくなってしまいそうですが 最近は訓練されたせいか問題はありません。 ほとんど任されている状態で創る側の感覚で進めています。 作業の進捗を要所要所で画像で確認して頂きながら進めますので 気持ちは共同作業です。 これから3ヶ月間は集中集中の毎日です。

※ Maritime Pine マリタイムパイン ラテン語で海岸の松。 その名の通り砂地でも良く育つ植林木で フランス・ランド地方の海岸にナポレオン三世が防砂林として植林したのが 現在のマリタイムパインの森の始まりといわれています。

世界にたったひとつの家具

シェルフ制作中

東京都目黒区 行實宅からの2度目となるコレクションボード・シェルフ・コンソールの制作依頼。 1月に3.2m幅のTVボードをお届けした折にお話があったものですが とても忙しくしていらっしゃることと こちらの忙しさが相まって 取り掛かりが今になっています。

スピンドルはデザインのポイントになるもので 思い描いているものにどれだけ忠実に削れるかの作業になります。 いつものことながら簡単ではありません。 

プロセスはかなり省いていますが両サイドにあるスビンドルは加工後真半分に切断したものです。 丸くなったものを手作業で縦に切断するのは勇気が必要 ?。 細かな作業をすればするほど危険がいっぱいです。

ベースになる本体はほぼ出来上がった状態になっています。 切断面の処理の後可動式の棚板・扉の取付です。

ストレートにするのではなく緩やかなふくらみをもたせたラインにしています。 扉も歪まないような仕組みです。

サイドのフレンチスタイルのカットラインは欠かせません。 ナチュラルなオイル仕上げかペイント仕上げかは完成後に確認して頂き決めます。

                           

 

世界にたったひとつの家具

Windsor style bench

ペイント仕上げの予定でしたが 用材ウォルナットの良さを出そうと溶剤を一切含まない純度の高い植物原料のオイルで 無垢木材の持つ質感と木肌のあたたかさはそのままに 自然な色 ツヤでウォルナットの魅力を表すように仕上げ 完成ました。

オイル塗布の後 蜜蠟ワックス(アンティークブラウン)を使い仕上げています。

手作業だけで創り丸棒など多少いびつさがありますが 機械的に作られたものと随分違いがあり いつまでも大切に使ってもらえるでしょう。 座り心地はとてもいいです。

世界にたったひとつの家具

心に 描いていた コンソール

普段 オーダー家具制作をしているので 100%自分たちの想いを形にした家具を創ることが なかなか出来ないでいます。 しかし HP リニューアルをきっかけに新しい提案をしなければいけないと 少しずつですが今まで心に描いていた物を形にしていくことを始めました。

小さな家具ですが 大変な手間がかかっています。 4本脚で出来ているものが一般的ですが あえての5本脚で創っています。 高さ80㎝ 天板は直径44㎝ 用材は北米産ウォルナット。 創り始めのプロセスを省いていますが ラウンド形態に沿ってのパーツ作りは今回のメインになるところで 角度の計算や型紙を必要としています。

     バターミルクペイント塗布仕様になっています。

こんなディスプレイスタンドがあったら いろんな楽しみ方ができるはず……  もちろん 季節のお花を飾ったり 小さなライトとフォトスタンドで お気に入りスポットを作るのも素敵です。 それぞれのアイデアでセンス良く使って欲しいコンソールです。

 

1 15 16 17 75